【うら子の部屋】コラムその⑤ 浦和フィルの歴史と代表の想い〈現代〜未来編〉

こんにちは(^^)
大河ドラマ「浦和フィルの歴史」も今回が最後です。30数年の時を経てたどり着いた浦和フィルの現在地は?そして未来は?見つめている地平線の先には、なにがあるのでしょうか!

まもなく70回記念定期を迎える浦和フィルが大切にしているのは「人の和」と「継続性」です。運営を担当する「執行部」のミーティングと、定期的な総会の開催は、多忙な中でも、大震災やコロナ禍などの非常時の中でも、欠かさぬようにしています。こうして、地域に根ざした演奏活動、団員全員による運営を、活動の特徴として継続しています。

コミュニケーション重視の風通しの良い運営を心がけ、運営上の課題は全員が意見を述べ、運営に参加し、高い参加意識を維持できるように工夫しています。例えば、大きな楽器を保管し運搬する手段について検討した結果、共同でワゴン車を購入し「浦フィル号」として共同で運営することを決め、以後、大事に使っています。

約50名ほどの団員の中に夫婦での参加も多数います。浦和フィルの活動を生活の一部とし、居心地の良い場所として大切にしていることの現れに他なりません。管弦楽=オーケストラは、様々な楽器や演奏者が共同して最高のパフォーマンスを発揮するものであり、良く「社会の縮図」とも例えられます。また、「フィルハーモニー」という言葉はギリシャ語の「フィル」=愛する、「ハーモニー」=調和から、「調和を愛する」=「音楽を愛する」という意味で、世界の数多くのオーケストラが団体名としてこの語を用いています。

前述の通り、オーケストラは、それぞれに個性を持つ様々な楽器の長所を引き出しつつ、最高のパフォーマンスを発揮すること、多様性こそが最大の魅力と言えます。ここで求められることは良きコミュニケーションです。団員全員が、生活の一部として、皆にとって大切な場として、コミュニケーションに留意し、浦和フィルを大切に育てています。

また、盤石な運営財政の確保が全ての活動の基本となります。自助努力がアマチュア団体としての基本であるべきと考えており、そのためにも、風通しの良い運営は欠かせません。

さらに、私自身が子供の頃の感動体験が活動の原動力となっていることから、浦和フィルとしても後進の育成に力を入れて行きます。浦和フィルの活動で得た知見や人脈、楽器などの資源は、浦和ユースオーケストラの運営にも最大限、活かして行きます。

コンサートはお客様・演奏者の双方にとって特別なハレの日です。歴史の厳しい選択に耐えてきた本物の作品の力に触れる喜び、お客様の笑顔・拍手に触れる喜びが、この活動の最大の支えです。いま日本は、おそらくアマチュアの音楽活動が世界一盛んな国だろうと思います。毎週末の電車の中は楽器のケースを担いで楽しげに誇らしげに練習やコンサートに出かける人々を多数目にします。それはこのコロナ禍にあっても変わることなく続いています。市民がこうした活動に時間を割いて楽しむことができるのは、社会が安定し成熟していることの現れです。換言すれば良い演奏活動を継続できることが社会のバロメーターであると言えます。この点で、浦和フィルも、地元さいたま市の音楽文化発展に少しでも寄与して行きたいと考えています。

終わり

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